同窓生PICKUP!

半世紀余をともに過ごして

2021.05.11

半世紀余をともに過ごして

鵬友会ホームページのグランドリニューアルに伴う「人物ピックアップ」に、同窓生ではないものの同窓生以上に母校を愛し、ともに歩み、発展に大きく貢献してこられ、ほとんどの方が知っておられる「岡﨑 寛元教授」に寄稿第一号をお願いしました。開学時のご苦労や学生との接点など懐かしい話を思い出す卒業生も多いと思います。(2回生 浜辺千昭)


コロナが蔓延する中、早期にワクチンの接種が進行し通常の生活にもどることを祈っています。
開学当時の思い出の原稿依頼であり、すでに開学50周年に執筆したものと重複するところもあるが誕生日に執筆をすることにしました。

保健体育教師として、一貫して体力作りを重点とした授業を実施。サーキットトレーニング・ソフトボールノック、持久走、総合グラウンド外周沿いを2周約4km(一期生には日野峠往復8km)
出席の悪い学生には弓針岳頂上まで走って登山などを実施しました。
体力作りの後は、種目別を実施しました。(ソフトボール、テニス、バスケットボール等)

5年目から保健理論を担当、我が国の食生活の現状と問題点を中心に日本食(穀菜食)の重要性について講義、現状も自身実施しています。

開学当時からクラブ活動(体育系、文化系)は実施された。小生も陸上競技部を主に、バスケットボール部を担当、少ない部員であったがグラウンド、体育館で毎日一緒に汗を流していました。

思い出といえば、九州学生選手権にハンマー投げでは6名の参加で大坪(故人)を出場させ、記録は別として初得点1点、そして800mでは西 司君に一周目を全力で一位で通過するよう指示、大学名をアピール。本人は大変、2周目はジョギングより少し速いペースで完走。
今思えば何も知らないで指示通りに走った西君が大変であったと思います。陸上競技部で特記することは九州学生陸上界で2度優勝しています。安田(故人)3回生は九州学生選手権でやり投げで優勝、1600mリレーでは福大など強豪校を抑え優勝。(原・左巴・末長・水山)また定方・千北・本田・鈴木・諸田等が入賞。
九州一周駅伝には山中・定方・千北・小森・今野・福山・本田・石田の8名が出場するなど実績を残しています。

バスケットボールでは、強豪八幡大学(現九州国際大学)戦では、経験者である浜辺・新村でボールを運ばせ、大敗するも善戦したことも思い出されます。
当時私はまだ現役の陸上選手でもあり、今のバイパスはなかったが、練習の一貫として一週間に2、3回程度、SSKの構内を走って通勤していたのも思い出します。

若い体育教師であったので多くのクラブのコンパに出席し、学生諸君と懇親も深めていました。
その中で学生が歌っていた学連歌と称した歌を一緒に歌ったものです。
歌詞は
 ここは九州か 佐世保の町か 佐世保の町なら 大学は国際
 大学国際の学生さんは 紋付袴の男だて
 紋付袴で佐世保の町を 歩いていきます どこまでも
 ボロはまとえど 心は錦 大学国際の心は錦
 可愛あの子は いつでも捨てる 母校のためなら命さえ
 命捨てても その名は残る 大学国際のその名は残る
(卓球部の榊原君が得意だったと記憶しています)

また、学生はほとんどが大学周辺に下宿していました。(相生荘・鶴田荘など)
そのため仲間意識が強かったと思っています。
まだ総合グラウンドの前の国道は歩道もなく交通事故も多く、中谷君(野球部・一期生)も事故にあったりした。
佐世保市内に下宿していた学生もいたが相浦一帯が多く、市内へヒッチハイクをしたり、中には市内から歩いて帰った学生の話も聞いています。

当時は学生運動も活発で昭和43年1月、原子力空母エンタープライズ寄港反対で全学連の学生達が来るということで全教職員、学内で泊まり込んで警戒したり、当時の自治会もデモに参加、本学のデモの学生の後に全学連の連中が参加。機動隊に阻止され、本学の学生は迸りを受け逃げ惑った経験をしていました。
また、振興会(現在の後援会)闘争では101号教室で教員全員一人一人自己批判させられたり、授業料値上げ反対、寮建設闘争では学生が教授会に乱入したり、封鎖されたりと当時全国の大学と同様の紛争が本学でもあったことを思い出します。

開学当時は社会環境も変革を求め、学生のエネルギーが燃えた時代であったと思っています。当時若かった自分も学生と良い意味で争い、世界に鵬(おおとり)が羽ばたく建学の精神のもと、大学発展の石礎になったと自負しています。

現在、佐世保校は 地域創造学部(公共政策学科・実践経済学科)経営学部(経営学科・国際経営学科)2学部4学科、学生数1,886人。現在の卒業生の総数は約17,800人です。

大学が益々発展する様祈念し筆を置くことにします。


令和3年4月30日 77歳の誕生日 書斎にて