- 昭和60年長崎県立佐世保北高等学校卒業後、
長崎県立国際経済大学経済学部経済学科に入学し
平成元年より県立高校商業科の教員として勤務。
長崎県:佐世保東商業高校、佐世保商業高校
福岡県:小倉商業高校
福岡県教育庁教育振興部高校教育課指導主事
管理職として、北筑高校、青豊高校、小倉商業高校
令和4年より 福岡県立門司大翔館高等学校(校長)
今回濱田輝治元事務局長よりご推薦いただきました。この度は寄稿のお願いに快くご協力いただき、誠にありがとうございました。(同窓会事務局)
昭和63年度卒の德永と申します。大学在学中に発足された保護者会の会長を私の父が務めたご縁で当時の事務局長であった濱田輝治様には、卒業後も近況を知らせておりました。今回、福岡県の県立高校校長に昇任した際、濱田様から同窓会への寄稿を勧められ、後輩の皆さんにメッセージを送る機会をいただきました。
私の父も高校の教員をしており、大学進学の際に女子は地元の大学に進んだ方が安心だということで、長崎県立国際経済大学へ進学しました。当時は女子が全体の10%しか在籍しておらず、女子が経済を学ぶこと自体が珍しい感じでした。サークルには入らず、アルバイト三昧の大学生活を送りました。塾の講師、家庭教師、洋服の販売員、ワープロインストラクターなどです。教員免許は社会と商業を取得しましたが、大学で学んだ経済学の科目とアルバイトの経験が商業科の「商業経済」や「文書実務」に繋がり、商業科の教員を目指すことにしました。大学は当時、小さな単科大学でしたが、他の大学との連携もあり、専門性の高い講義をうけることができました。3年次の文学系のゼミでは、遠藤周作の「沈黙」に描かれたキリシタン弾圧を学ぶために外海町のド・ロ神父の軌跡を追うなど、フィールドワークの先駆けであったと振り返ります。経済を知るには、土台となる教養も身に付ける必要があり、大学では自ら動くことを学べた気がします。
さて、現任校の門司大翔館高校は商業と普通科が合併して創設された県唯一の全日制単位制高校です。生徒自身が進路に応じて取得単位を組む、大学のような学校です。お陰様で生徒は早く自立し、文武両道、主体的に動けています。このように、福岡県には商業科目を学べる高校が公私立合わせて48校あります。後輩の皆さん、福岡県で商業科の教員になりませんか?九州には先進的な商業高校が多くあり、今年は商業科教員の研究大会(九商研)が佐世保で開催されます。九州は一つ、若い力が教育界を変えていけると信じています。
それでは、後輩の皆様および貴学のご発展を祈念して後輩へのメッセージといたします。